新たな千年紀

過去数年間、新しい千年紀について語るとき、私たちは未来について思いめぐらせたり、過ぎ去った時を思い返したり、いつかふりかかる事柄を心配したりしてきました。新しい千年紀の到来を偉大な宗教的意義と考える人もいれば、社会的なイベントや祝いと捉える人もいます。

多くの人は 3 度目の千年紀は 1999 年 12 月 31 日の夜中の 12 時になった直後に訪れると信じていますが、本当に 3 度目の千年紀が始まるのはちょうどその後 1 年過ぎてからだと考える人もいます。また 3 度目の千年紀にも、話題の 2000 年にも興味のない人も大勢います。

伝統や時に対する信念には各個人による違いがあっても、世界中の大多数の人々が 2000 年到来の瞬間に、一生に一度の祝いを始めようと考えていることに変りはないようです。

数字に込められた意味

世界各地で 2000 年への準備が進められる一方で、新たな千年紀を重要視していない人も大勢います。たとえば 、中国の太陰暦では、4698 年は 2000 年 2 月 5 日に始まります。およそ 12 億人の人々が、302 年後に次の千年紀が訪れると考えているのです。

ユダヤ暦では太陰暦と太陽暦が融合しています。ユダヤ暦によると、5760 年は 2000 年 9 月 30 日に始まります。すなわち、2000 年の 4 分の 3 は実質的にユダヤ暦の 5759 年になります。

イスラム教徒はマホメットがメッカからメディナへ移った日を暦の始まりとしています。イスラム暦は太陰暦が基になっています。イスラム暦では、2000 年 4 月 6 日を 1420 年の始まりとしているので、2000 年の一部は実質的にイスラム暦の 1419 年になります。

このような違いがあるにも関わらず、多くの文化圏の人々にとって 2000 年は歴史の変換点を示す標識となっています。そして 2000 年が到来した暁には、未来の到来を示す新たな道しるべが必要となることでしょう。

 
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